スジそのものはありがちですが、それぞれに面白かったです。
画像的には、もはや中高年で前の方に座ったらダメです。
カメラワークが若者向けで、目が痛くなります。
それにアップで手持ちカメラはないでしょう。最後では中村雅俊と原田美枝子の細やかな表情変化が見えません。テレビか若者の映画です。
シチュエーションでは、家庭を顧みず、大企業の取締りまで上り詰めた孝平の生き方は大っ嫌いです。でもあんなもんなんでしょうね、世の中は。知人が言ってました。「人は名刺の名前なんか見ていない。見るのは会社名なんだよ」って。私や松山夫妻には考えられないですね。
10年間一人暮らしをしてきた私には、どうしても受け入れられない人生です。
やはり一番感動したのはこの松山夫妻。綾戸智恵は歌手なのに、なんでこんなに演技が巧いンやろ。亭主より自分が危ないと知ってがっくりした顔などは演技とも思えません。
もちろんイッセイ尾形の演技は抜群ですが、全く引けを取っていません。
ミッシェルは私の大好きな曲。私の洗礼名も実はミッシェル(ミカエル)なんですよ。
大好きなギターが売れてしまった寂しさも、最後のどんでん返しも素晴らしかった。
光江が麻酔から醒めるまで歌い続けた想い出のミッシェルは、愛の言葉であり、プロポーズでもありました。こんな使われ方をされたらどんなにけんかばっかりの夫婦でも「惚れてまうやろぅ!!」
以前から、私も妻に終の棲家はお前の生まれ故郷だと言ってきました。
そうなんですよね。何十年も見知らぬ町で苦労をかけた。余生ぐらいは生まれたところの水で過ごさせてやりたい。それがせめてもの感謝の気持ちなんです。
「それじゃぁアンタが故郷の水を飲めないじゃん」
「僕はね、何度も家を捨てようとしたし、10年も家を離れて、他の水をしこたま飲んだから、いいんだよ」
そんな会話もありました。
自分が憧れていた仕事や、やりたかった事とは全く違う生業を、それでも一生懸命やってきた人は多いでしょうね。
ココに出てくる人たちも皆、私と同じように過ごしてきました。
でも、橘の子供達のように、教えもしないのに、子供達が自分と同じ夢を追いかけていたりする…。
私の子供達も、一度も聞かせていないのに、皆、私の若かった頃の夢を追いかけ、そして私より近い道を進んでいる。
羨ましくもあり、頼もしくもあり…。
ぜひとも、一度は見るべき映画の一つでしょうね。
でも、最後は黄色いハンカチじゃぁないんだから…
監督は、あと10年経ってこの映画を撮ってたら、もっと違った、素晴らしいものになっていたでしょうね。
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